どうも!内藤です!
「地域価値を共創する不動産業アワード」ってご存じですか?
私は初めて知りましたが、とても興味深かったのでブログで書かせていただきます。
先日発表された「第3回 地域価値を共創する不動産業アワード」で、大賞を受賞したのは神奈川県小田原市の「旧三福不動産」さんでした。
不動産業界に身を置く者として、このニュースは非常に刺激的で、個人的にも深く心を打たれました。
矢島不動産管理は西武池袋線の「江古田」に店舗を構えており、街の将来や空き家や空き店舗の活用について常日頃から考えているので、旧三福さんの取り組みはまさに“ヒントの宝庫”のように感じています。
【路地裏からまちを変える、「マイクロディベロッパー」という発想】
旧三福不動産が展開するのは、小田原駅から少し離れた「路地裏的エリア」でのまちづくり。
いわゆる一等地ではありません。
だからこそ、そこに価値を見出し、じっくりと時間をかけて磨き上げていく──この発想に、私はとても惹かれました。
旧三福さんは、空き家や空き店舗をリノベーションし、小さなお店や創業希望者を誘致していく“マイクロディベロッパー”として動いています。
地元密着の仲介業だけでなく、まちに対して「企画者」や「編集者」として関わっているのが最大の特徴です。
特に印象的だったのは、オウンドメディア(自社運営の情報サイト)を活用して、小田原の路地裏エリアの魅力を継続的に発信している点。
単に物件を紹介するだけではなく、街の人・空気・ストーリーを伝えることで、「この街に暮らしたい・店を出したい」と感じる人を呼び込んでいるのです。
【空き店舗118軒を再生、賃料相場も上昇へ】
この取り組みにより、小田原の対象エリアではすでに118軒の新店舗が誕生し、店舗の賃料相場は1.5倍~2倍に上昇したそうです。
単なる不動産再生ではなく、「地域全体のブランド価値を上げる」という、まさに“共創”の成果と言えるでしょう。
地域に根ざす不動産業者として、こうした成果を本気で目指す姿勢は、非常に学びになります。
【江古田のまちでもできることがある】
江古田という街も、古い木造住宅や空き店舗が点在しています。
3つの大学のキャンパスがあることや、学生と地元住民が混ざり合った文化的な雰囲気があるのはこの街の魅力です。
「この店、誰かが使えたら面白いのに」
「この物件に、何か新しいアイデアを入れたら街が変わるかも」
そんなことを考える機会が、日々の業務の中で増えています。
旧三福不動産のような事例を見ると、不動産業は単なる“物件の仲介”ではなく、「まちを編み直す仕事」だと改めて実感します。
自分たちのいる地域のポテンシャルに目を向け、空き家を活かす。
リノベーションで価値を加え、そこに関わる人の想いを可視化して発信する。そうすれば、街はもっと面白くなる。
江古田の街でも、そういった取り組みは必ずできるはずです。
【最後に】
旧三福不動産の取り組みは、不動産業界の未来のひとつのかたちを示してくれました。
地域を深く知り、使われていない資源を丁寧に磨き、そこに新しい人の流れをつくる。
その連鎖こそが、まちの持続的な価値を生むのだと思います。
私たちも、江古田という愛着ある街に根を張り、これからも「街と人をつなぐ」存在であり続けたいと、強く感じています。