最近、日本の大手不動産会社による米国不動産への投資が目立つようになっています。
東京建物は、米国アリゾナ州スコッツデールの賃貸住宅を取得。
ヒューリックもテキサス州ダラスのラスコリナスにある賃貸住宅を取得しました。
いずれも、ニューヨークやロサンゼルスのような、誰もが知る大都市中心部ではありません。日本人の感覚からすると、「なぜその場所なのか」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、不動産投資の視点で見ると、ここに大きな意味があります。
アメリカでは、人口や雇用が一部の大都市だけでなく、テキサス州やアリゾナ州など、いわゆるサンベルト地域にも広がっています。企業の移転、半導体産業の集積、雇用の増加、比較的広い住環境を求める人の流入などにより、住宅需要が継続的に生まれやすいエリアです。
特に賃貸住宅は、オフィスや商業施設と比べて景気変動の影響を受けにくく、生活に直結した「実需」に支えられるアセットです。
東京のように既に成熟し、価格が高くなった市場だけでなく、今後も人口や産業の成長が見込める地域に投資することで、収益源を分散させる狙いがあると考えられます。
また、今回注目すべきなのは、投資対象が「アメリカの一等地」ではなく、「成長余地のある地方中核都市」である点です。
不動産投資では、知名度の高さだけが価値ではありません。むしろ、雇用が増え、人口が流入し、生活利便性が整っていく地域では、賃貸需要や資産価値の上昇が期待できます。
これは日本国内の不動産投資にも通じる考え方です。
東京23区だけを見るのではなく、企業集積、交通利便性、人口動態、生活環境などを丁寧に見ていくことで、表面的な知名度以上に将来性のあるエリアを見つけることができます。
今回のニュースは、大手不動産会社が海外に進出したという話にとどまりません。成熟した国内市場だけに依存せず、成長する地域の実需を取り込むという、不動産投資の基本を改めて示しているように感じます。
不動産は「場所」がすべてと言われますが、その場所の価値は、今の知名度だけで決まるものではありません。これから人が集まり、仕事が生まれ、暮らしが根付いていく場所にこそ、投資の可能性があるのではないでしょうか。





































